疲れたとき、ついスマホを手に取って休憩してしまうことってありませんか?
SNSを眺めたり、動画を見たり。ひと息ついたはずなのに、なぜか頭はすっきりせず、むしろ疲れている……。それは、スマホとの付き合い方に原因があるのかもしれません。
『脳を休める!』は、「脳トレ」の生みの親である脳科学者が、「脳を鍛える」のではなく「脳を休める」ことに目を向け、疲れた脳を元気にする方法を考えた一冊です。
「脳の疲労耐性を高める」という視点
本書によると、脳の疲労をそのままにしていると、気分が落ち込みやすくなったり、仕事や家事のパフォーマンスが下がったり、睡眠の質が悪くなったり。脳機能の低下に伴って、身体にもさまざまな不調が現れるといいます。
興味深かったのが、本書では単に「脳の疲れをとる」だけでなく、「脳の疲労耐性を向上させる」という視点が提示されていたこと。
イメージとしては、スマホのバッテリーに近いのかもしれません。どれだけこまめに充電しても、バッテリーそのものの持ちが悪ければ、すぐに電池切れを起こしてしまいます。
脳も同じように、疲れるたびに回復させるだけでなく、「疲れにくい状態」をつくっていく。そのために意識したいことのひとつとして登場するのが、スマホやデジタル機器を使うときの「スイッチング」です。
スマホで脳を疲れさせる「スイッチング」

たとえば、スマホで電子書籍を読んでいたのに、通知が気になってLINEを開く。そこからSNSをチェックして、気になったことを検索して、また電子書籍に戻る。
あるいは、テレビを見ながらスマホを触ったり、動画を流しながらSNSを眺めたり。
私たちは日常的に、ひとつのことから別のことへと注意を切り替えています。
一瞬で切り替えているように感じますが、そのたびに集中状態は途切れ、脳には負荷がかかっているのだそう。この「スイッチング」を繰り返すことで脳の疲れが蓄積し、疲労耐性まで弱めてしまうといいます。
「スマホをどれくらいの時間いじっていたか」だけではなく、「どれくらい頻繁に注意を切り替えていたか」にも目を向けてみる。これは、これからスマホとの付き合い方を考えていくうえで新しい視点でした。
「スマホを使わない」のではなく「一つのことをする」
スマホを完全に手放して暮らすのは現実的ではありません。
私自身、Kindleで本を読むこともあれば、Audibleを聴いたり、調べものをしたりもします。スマホは便利ですし、「スマホ=悪いもの」として遠ざける必要もないと思っています。
だからこそ意識したいのが、スマホを使わないことよりも、一つのことに集中すること。
- Kindleを読むなら、Kindleを読む
- 動画を見るなら、動画を見る
- テレビを見るなら、スマホは置いておく
デジタル機器やSNSで提供されるコンテンツには、「もっと見たい」と思わせる仕掛けがたくさんあります。だからこそ、何となくアプリを開いて、また別のアプリへ……という流れを意識的に断ち切る必要があります。
「スマホを1日○時間まで」と厳しく制限するより、まずは「ながら使いをしない」「アプリをあちこち切り替えない」。
そのほうが、私にとっては無理なく始められそうです。
「スマホのない時間」をつくってみる

もちろん、脳を休ませる方法はスマホとの付き合い方だけではありません。
生物学的な理由はいまだにまったくわかっていませんが、ほとんどの科学者が「信じて」いるのは、生命には睡眠が必要で、睡眠をとることによって、生命のシステムがリフレッシュし、健全なオンの状態になれることです。
本書で紹介されている基本は、とても王道です。
朝は太陽の光を浴びる。朝食をとる。日中は身体を動かす。夜ふかしを習慣にしない。そして、しっかり眠る。
さらに日常的な運動や、腸内環境を整えることも、脳の疲労に対するアプローチとして紹介されています。
そして現代の生活では、やっぱりそこに「スマホから離れる時間をつくる」ことも加えておきたい。
まずは、寝室にスマホを持ち込まないことや、スマホのない部屋でリラックスする時間をつくることから意識してみようと思います。
『脳を休める!』は、「最近なんとなく頭が疲れている」と感じている人はもちろん、だらだらスマホを見てしまう習慣を少し見直したい人にも、新しい視点をくれる一冊でした。
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スマホに奪われているのは、時間だけではないのかも。『ゆるまる脳』を聴いて考えた、スマホから少し離れて「自分の時間」を取り戻すことについてまとめています。



