気づけばまたスマホを触っている。SNSを眺めることにうんざりしているのに、やめられない。
私もそんなスマホ依存に悩んでいました。ちょっとしたスキマ時間も、本よりスマホに手が伸びてしまい、確実に集中力も落ちている……。
ただ、スマホ依存に関する本をいくつか読んでいく中で、スマホそのものが悪いわけではないと気づいたんです。大切なのは、“どう使うか”。
そこで思いついたのが、「やめる」のではなく「置き換える」工夫です。ついまた開いてしまったスマホ時間を、Kindleでの読書タイムに変える方法をご紹介します。
気づいたらスマホでSNS…その時間、ちょっと読書に変えてみない?
後ほど詳しくご紹介しますが、まず大切なのは、スマホをなんとなく開こうとしている自分に気づくこと。
それが、スマホとの付き合い方を変えるスタートラインだと思います。
気づいたらSNSを開いている。特に見たいものがあるわけでもなく、指が勝手に動いてしまう。そんな自分に、ハッとする瞬間はありませんか?
ただ、気づいたからといって「我慢しよう」と力づくで止めても、たいてい続きません。我慢ではなく、“なんとなくスマホを開いたとき用のルール”をつくるんです。
そのルールとは、とてもシンプル。
なんとなくスマホを開いたら、まずKindleアプリを開いて数タップ分読むと決める。それからなら、SNSを見てもOK。
実際にやってみると、Kindleをちょこっと読むだけで不思議とSNSを開きたい気持ちが静まります。「なんでスマホ開いたんだっけ?」と我に返ることもしばしば(笑)

続けやすくするために、私はKindleアプリをiPhoneのドック(下の固定バー)に置いています。
どの画面からでもワンタップで開けるようにしておくと、無意識にSNSをタップする前にKindleを開くのが習慣になりやすいです。
もちろん、ルールはやりやすいように自分で決めてOK。
たとえば、ウェブブラウザやX(旧Twitter)、Instagramなど違うアプリを開こうとするたびに、Kindleをワンクッション挟む。
あるいは、「今、調べたいことがあるけど、すぐに忘れそう」と思ったときは、先に調べてからKindleを開く。
その行動を“自覚して選ぶ”こと自体が、すでに習慣を整える一歩になります。
だらだらスマホ時間をKindle読書に置き換えるヒントをくれた2冊
このルールを考えるきっかけになった2冊を紹介させてください。
どちらも、スマホとの関係を見直す上で大切な「気づき」と「小さな行動」のヒントをくれた本です。
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まず1冊目は『スマホ断ち 30日でスマホ依存から抜け出す方法』(キャサリン・プライス著/笹田もと子訳)。
マインドフルネスの考え方をベースに、30日間でスマホとの関係を整えるプログラムを紹介しています。
印象的だったのは、こんな一節。
たとえば、スマホを見ようとする自分に気づいたとする。マインドフルネスを実践するというのは、衝動を抑えこもうとしたり、そういう自分を批判したりするのではなく、衝動が湧きあがるさまとじっくり向き合うことだ。
この本から学んだのは、最初にもお話ししたように、「スマホを見ようとしている自分」に気づくのが大切だということ。
スマホやSNSを見ること自体が悪いわけではなく、自覚して使うならそれでもいいんです。
しかし「なんとなく…」と開いてしまうのは、たぶん本当に見たいからではなく、企業の広告戦略やテクノロジーの仕組みに脳がハックされているだけ。
そしてもう一つ、心に残ったのがこの言葉。
前述の二〇一七年の統計データによれば、アメリカ人はスマホを1日に平均して四時間以上使う。一日四時間を何かに費やせば、どんなことでも相当うまくなるにちがいない。
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2冊目は、『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』(ジェームズ・クリアー著/牛原眞弓訳)。
こちらは、毎日1%の自己改善を積み重ねれば、1年後には37倍良くなるという“習慣の複利”を紹介する本です。
この本では、モチベーションに頼らずに新しい習慣を始めるための仕組みが紹介されているのですが、特に印象に残ったのは「アイデンティティー(自分らしさ)」の語源について。
アイデンティティーはもともとラテン語で「繰り返す存在」という意味がある。アイデンティティーは生まれつき備わっているものではなく、日々繰り返す習慣によって形成される。
そしてもう一節。
わたしは作家として始めたのではない。習慣によって作家になったのである。
“なる”のではなく、“続けることでなる”という発想です。
たとえば「読書する人」になりたいなら、まず“読む”という小さな行動を繰り返せばいい。それだけで、少しずつ自分の中に“読書する自分”が育っていく、という考え方です。
スマホをやめるより、Kindleを開く時間を増やしてみるという提案
スマホもSNSも、本来はとても便利で楽しいツールです。
大切なのは、それらを“無意識に”使う時間を減らし、“自分で選んで使う時間”に変えていくこと。
「なんとなくスマホを手にしたら、まずKindleを開いて読む」という小さなルールは、スマホを使うということに自覚的になり、さらに読書家という自分を育んでくれます。
