「Kindleはスマホで十分?」電子書籍で読書をしてみたい方の中には、そう思っている方も多いのではないでしょうか。
もともと読書は紙の本派だった私ですが、Kindle端末に出会って電子書籍の魅力を知り、今ではスマホのKindleアプリでも積極的に読むようになりました。
たしかにスマホだけでも、十分読めます。むしろ実用書の多読にはスマホが最適とすら感じています。
結論から言うと、紙の本、Kindle端末、スマホアプリ。それぞれを使い分けるのが、いちばん“おいしい”読書の楽しみ方。実際に使ってみると、それぞれにしかない良さがあるからです。
「Kindleはスマホで十分?」結論、アプリは優秀だけど紙の本とKindle端末にも違ったよさがある

結論から言うと、紙の本・Kindle端末・スマホアプリを、本のジャンルや読書のシチュエーションに合わせて使い分けるのがいちばんおすすめです。
たとえば、スマホのKindleアプリは本当に優秀。1分でもスキマ時間があれば、さっと開いてすぐ読めます。
ついだらだらSNSを眺めてしまう時間をスマホでの読書に置き換えるだけで、1日で実用書を1冊読み切ることだって夢ではありません。
だらだらスマホをKindle読書に置き換えるコツは、下の記事で詳しく紹介しています。

スマホアプリで読むKindleのメリットとデメリット│いつでもどこでも読める自由さ
先にお伝えしたように、Kindleのスマホアプリのいちばんの魅力は「手軽さ」です。
移動中やちょっとお湯を沸かしている時間など、ほんのささいな瞬間にも、スマホさえあれば1ページでも読み進めることができます。
さらに、Kindle Unlimitedやセールを活用して「読みたい本」を常にストックしておけば、すぐ読める環境が整い、多読の土台がしっかりできます。

もうひとつの大きな魅力は、「メモのしやすさ」です。
ハイライトと一緒に考えたことや気づきをすぐ書き留められるので、“読んで終わり”ではなく、“自分の頭で考えながら読む”読書ができます。
ハイライトと共に一覧で見返すことができるので、その本のおさらいもしやすいです。
一方で、スマホアプリにも弱点があります。
やはりブルーライトを浴びるため、夜の読書にはあまり向きません。
寝る前に読むと目が冴えてしまい、結果的に睡眠の質が落ちてしまうことも。せっかく読書で新しい知識を蓄えても、脳が休めないと日々のパフォーマンスも下がってしまいます。
Kindle端末のメリットとデメリット│時間や場所を問わず読書に集中できる

私は普段、Kindle Paperwhite シグニチャーエディションを利用しています。詳しいレビューが気になる方は、下の記事でご確認ください。

Kindle端末の魅力は、なんといっても「目へのやさしさ」。
E‐Inkディスプレイのおかげで、夜に読んでも目が冴えないし、長時間読んでも疲れにくく、スマホアプリとは対照的です。
さらに、スマホのように通知が来ることもなく、SNSの誘惑もない。「読むことだけに集中できる」のが、Kindle端末のいちばんの魅力だと思います。
また、物理的な軽さと薄さも大きなポイント。長時間のフライトでも快適に読書ができるし、防水仕様なので、お風呂での読書も安心して楽しめます。
飛行機での使い心地については下の記事で書きました。

もちろん、デメリットもあります。
一応機能はあるものの動作が重く、スマホのようにサクサクとメモを取るのは難しいです。
また、「少し前のページを確認したい」ときにスムーズに戻りづらく、長編小説やミステリーなど“行き来しながら読む本”にはあまり向かないと感じています。
ただし、お気に入りの物語を“もう一度読み直す”には電子書籍はぴったり。一度読んだ作品でも、媒体を変えることで新しい発見があることも。
紙の本のメリットとデメリット│ページを行き来しながら味わう“物語の手ざわり”
Kindle端末のデメリットでも触れましたが、ページを行ったり来たりしながら読むことの多い長編小説は、断然紙の本がおすすめです。
登場人物の多いミステリーや群像劇では、「あれ、この人誰だっけ?」と前のページを確認することも多いもの。
紙の本ならパラパラとページをめくりながら、ストーリーの流れを自分のペースで追える心地よさがあります。
そしてやっぱり、紙の本には“手ざわりの体験”があります。
手に持ったときのほどよい重量、紙の質感、カバーのデザイン性——ページをめくるたびに感じるその感覚は、電子書籍にはない魅力です。
もちろん、紙の本にも不便なところはあります。
荷物としてかさばりやすかったり、暗い場所や湿気の多いお風呂では読めなかったり(その少しの不自由さが愛おしいと感じる瞬間もあるのですがーー)。
正直、「紙の本か電子書籍か」という論争はしばしば見かけますが、本を読むという目的においては、どちらが正解ということはないと思います。
むしろ、電子書籍を使うようになって気づいたのは、「読書は紙の本でなければいけない」という自分の思い込みが、いつのまにか外れていたこと。
紙でも電子でも、どちらでも“読む時間”は変わらず豊かです。
それぞれのよさを享受することで、結果的に読書がもっと自由に、もっと自分らしく楽しめるようになった気がします。
どんな形でも、“本を開く”ことがいちばんの贅沢

紙の本、Kindle端末、スマホアプリ。それぞれに違う魅力があって、どれも私にとって欠かせない読書の相棒です。むしろ、それぞれの欠点を補いあってくれています。
そして、「どの媒体がいちばんいいか」ではなく、“どんな形でも本を読む時間を持てること”こそ、いちばんの贅沢ではないでしょうか。