新聞の書評欄で見かけて「おもしろそう!」と直感的に購入したケイティ・ブレントの『男を殺して逃げ切る方法』。
タイトルからしてインパクト抜群。実際に読んでみると、ミステリーやサスペンスというより、サイコなラブコメでした。
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お金持ちの美人インフルエンサー、裏の顔はシリアルキラー
主人公のキティ・コリンズは、29歳にしてインスタグラムのフォロワー100万人を抱える人気インフルエンサー。華やかな生活を送る彼女ですが、その裏の顔はなんとシリアルキラー。ターゲットは、女性にとって有害なクズ男たち。
あや
このあらすじだけで最高におもしろそう!
物語は、キティの正体を知っている謎のストーカーが不穏。そしてシリアルキラーの恋。ブラックユーモアあふれる展開でした。
あまりにもクレイジーなキティ視点の物語、クセがすごい(笑)

一人称視点で進むこの物語、まずキティの頭の中についていくのに必死でした。
彼女の思考回路があまりにもクレイジーというのもあるし、しかも華やかな暮らしぶりや、美人で人気者ならではの生き方など、私のような凡人には共通点が一切なくて(笑)、するすると読み進める感じではなかったんです。
あや
でも、読み終えてみると、彼女の“逃げ切り”をもっと見たいと思うようになっていました。
矛盾だらけだからこそ、人間らしい
ひどい男を滅ぼしたい気持ちと、ただひとりの男性に愛されたいという欲求。彼女の内面は矛盾だらけで、それがかえって人間らしく思えました。極端ではあるけれど、そのド派手なマーブル模様が憎めない。
そしてやっぱり、女性がクズ男をぶちのめす展開は痛快! ティーンの妄想にしかないような正義の鉄槌ぶりは、現実のままならなさを晴らしてくれます。
あや
ブラックユーモアたっぷりの、ちょっとクセのある1冊。もしかして実写化あるか……とちょっと期待してます。
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