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オーディブル読書は時間がかかる|その遅さが教えてくれる読書の楽しみ方

オーディブル 時間がかかる
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物語を楽しむこと。知らなかった世界に触れること。何かを学び、自分の好奇心が刺激されること。読書は本来、喜びに根ざしたものだと思います。

一方で、積読を減らしたい。話題の本を追いかけたい。もっと効率よく知識を得たい。

そんなふうに考えて、読む冊数やスピードばかりを意識してしまう自分もいます。

だからこそ、オーディブルは散歩や家事、移動をしながら読書ができる便利なサービスとして魅力的。けれど実際に使ってみると、黙読のようにページを飛ばしたり、自分のペースで読み進めたりできず、思った以上に時間がかかる。

あや
あや
この「時間がかかる」ことをデメリットに感じていたのですが、最近、その遅さこそが魅力なのかもしれないと気づく出来事がありました。

「時間がかかる」からこそオーディブルで見えてくるもの

黙読に比べると、オーディブルはどうしても時間がかかります。ある意味、効率だけを考えれば、不便な読書方法かもしれません。

しかし「時間がかかる」ということは、1冊の本に対して「時間をかける」という意味も含んでいます。

例えば、ひとつの物語をじっくり頭のなかでイメージしながら読む行為は、これまで見落としていたものに気づかせてくれることもあるのです。

オーディブルの速度だから気づけた物語の発見

「時間がかかる」ことをポジティブにとらえ直すきっかけになったのが、ある大好きな小説をオーディブルで聴き直していたときのことでした。

その作品には、婚約者がいるにもかかわらず男友達といつも一緒にいる女性が登場します。しかも、その男友達もまったく意識している様子がありません。

大好きな作品ではあるけれど、この二人の距離感に「こんな関係、現実にはないだろうな」と感じていました。

そんな中、ショッキングな出来事に驚いた二人が、とっさにぎゅっと手を握り合うシーンがあります。セリフもなく、地の文でさらりと描かれるだけの短い場面で、目で読んでいたら読み飛ばしてしまいそうな部分です。

しかしオーディブルで聞き返していたとき、その場面が妙に心に残りました。そしてふと、「ああ、この二人は友人というよりも、姉弟のような絆で結ばれているのか」と腑に落ちたのです。

だから彼女の家に彼が平然と出入りしていても、そこに恋愛の気配やいやらしさを感じなかったのではないか。そんな解釈が、自然と頭のなかに浮かんできました。

黙読では見過ごしていたかもしれない人物同士の関係性を、オーディブルのゆったりした速度だからこそ発見できたと思えた出来事です。

「速く読まなければ」という気持ちから少し離れてみる

オーディブルが登場した頃、私は「忙しい現代人のための効率的な読書ツール」というイメージを持っていました。

散歩をしながら。家事をしながら。移動しながら。もちろん、その使い方も素晴らしいと思います。

ただ最近は、それだけではないのかもしれないと感じています。

あや
あや
本を急いで消費するのではなく、ゆっくり耳を傾ける。子どもの頃、寝る前に本を読み聞かせてもらったときのような心地よさに癒されるのもいいんじゃないでしょうか。

もちろん、自分が聞きやすいと思う速度で楽しむのが一番です。1.2倍速や1.5倍速のほうが集中できる人もいるでしょうし、無理に通常速度で聴く必要はありません。

ただ、読み終えることよりも、読んでいる時間そのものを味わう。そんな読書の楽しみ方があってもいいと思うのです。

ときには「速く読まなければ」という考えから少し離れてみる。オーディブルは、忙しい毎日のなかで「読むことを急がない時間」をつくってくれるサービスなのかもしれません。

まずは1冊、いつもより少しゆっくり物語を聴いてみませんか?

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